看護実習で無口な患者さんの担当になったら?どう情報収集する?

看護学生向け記事

看護師のyukinoです。

 

実習中の悩みの一つとして、「患者さんからどのようにして情報を引き出すか」というのがありますよね。

 

特に、あまり言葉を発しない患者さんの情報収集は難しい感じがします。

 

しかし、ポイントをつかむことが出来れば、情報収集って意外と簡単なものなんです。

 

無口な患者さんからの情報収集方法についてお伝えしていきます。

 

情報収集のポイントは?

情報収集って、「何を聞いて、どこを見たら情報が得られるのかわからない」から、戸惑ってしまいます。

 

 

だったら、聞くべきことを明確にしておき、見るべき所を理解しておけばいいんです!

 

 

・どんな情報が必要か把握しておく
・患者さんがどのような人生を送ってきたかを理解する
・患者さんは全身から情報を出してる
・家族さんからの情報も重要

 

 

上記のことを頭に入れて、患者さんや家族さんと関わるようにしましょう。

 

どんな情報が必要かを把握する

看護学校の実習では、各項目にそってアセスメントする必要があります。

 

 

各項目っていうのは、ヘンダーソンの14項目やゴードンの11項目のことです。

 

 

そのアセスメントに必要な情報をまずはあなた自身が把握しておくことが必要です。

 

 

必要な情報は、実習用のミニノートにメモするか、教科書等をコピーして貼り付けておくといいですよ。

例えば、ゴードンの3、排泄に関してだったら、必要な情報は、

 

・排泄回数
・量
・性状
・腎機能データ
・排泄行動
・介助の必要性の有無
・安静度
・下剤や利尿剤の有無
・腸蠕動
・膀胱留置カテーテルの有無

 

 

などですね。

 

 

これらの情報を、実習が開始して、早い段階で得ることで、アセスメントがしやすくなります。

 

 

覚えるのは大変ですからね。

 

 

事前準備をしっかりとしておき、実習中にサクッと確認できるようにしておきましょう。

 

患者さんがどのような人生を送ってきたか理解する

患者さんの人生について、すべてを理解することは、できないでしょう。

 

 

しかし、個別的な看護をするうえで、患者さんの人生・背景というのは、とても重要な情報となってきます。

 

 

例えば、若い頃から身内がなく、何でも自分自身で行ってきた患者さんがいたとします。

 

 

仕事も子育ても家事もだれにも頼ることなく生きてきた。

 

 

そういう患者さんって、「何でも自分でできる。自分でしないと生きていけない。」という状況で生きてきた方ですよね。

 

 

こういう患者さんに、「病気があって、入院中だから何もしないで。」と言っても、聞き入れてもらえません

 

 

なぜ聞き入れてもらえないか?

 

 

患者さん自身のできる事や役割を奪うことになるからです。

 

 

病気があっても、入院中でも、患者さん本人が出来ることはあります。

 

 

それを見つけて、ケアに繋げるといいですね。

 

患者さんは全身から情報を出している

寝たきりで、言葉を発することが少ない方でも、実は多くの情報を発しています。

 

 

呼吸、におい、排泄、皮膚、体温、表情など、見るべきところはたくさんあります

 

 

患者さんの全身をしっかりと観察することで、多くのことをアセスメントすることが出来ます。

 

 

しかし、発語が少ない患者さんから、どんな人生を送っていたか、どんな仕事をしていたのか、何をすることが好きだったのか、などの詳しい話が聞けなくて、個別的なケアに繋げることが出来ない場合ってありますよね。

 

 

 

そういう時は、家族さんに積極的に聞きに行きましょう

 

家族さんからの情報も重要

患者さん本人から、患者さんの過去の話を聞けない場合は、家族さんに聞くしかないです。

 

 

患者さんと一緒に過ごしてきた家族さんですからね。

 

 

得られる情報は多くありますよ。

 

 

ただ、家族さんが来院されるのは、短い時間だったり、夜間だったりで、合うことが出来ない可能性があります。

 

 

そういう時は、カルテや担当看護師に質問してみるのもいいかもしれません。

 

 

家族さんに聞く内容として、患者さんの性格・生活環境・仕事・大切にしている物・思い出・家族関係などです。

聞き方も失礼のないようにしましょう。

 

無口な患者さんの情報収集方法

 

どうして患者さんが無口な状態なのかについて、まず知る必要があります。

 

 

・気管切開していて、話せないのか
・認知症で活気がなくなっているからなのか
・病気でしんどくて話せないのか
・元々無口な人なのか

 

 

様々な理由があると思います。

 

 

その理由によって、関わり方が変わってきますよね。

 

治療のため

 

気管切開や酸素マスク、NIPPVなど治療のために声を発することが困難な場合がありますよね。

 

患者さんの状態を見て、可能であれば、筆談や「はい・いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンで質問するといいでしょう。

 

認知症の場合

認知症の場合は、同じことを繰り返し話されることがありますよね。

 

 

同じことを聞くのは、結構しんどいんですが、実は重要な事だったりします。

 

 

認知症の患者さんが何度も話すということは、それだけその患者さんにとって重要なことだからです。

 

 

子供の話、町内会の集金の話、旦那さんの話、妻の話、昔の恋人の話など繰り返される内容の裏には、いい思い出・後悔など、様々な理由が隠れていたりします

 

 

適当に「また同じこと言ってるわ~」と聞き流すのではなくて、深く聞いてみるのもありだと思いますよ。

 

 

倦怠感が強くて話せない場合

入院中の患者さんですからね。

 

 

倦怠感が強くて話したくない日もあります。

 

 

そういう場合は、無理に話さなくてOK.

 

 

というよりも、体を休めてもらうことが第一優先となります。

 

 

バイタルサインを測定する時間を利用して、最低限聞けることを聞きましょう。

 

そういう状態であることは、受け持ち看護師や指導者に伝えておきましょう。

元々無口な場合

声を発することが出来る状態で、倦怠感もないのに、会話が続かない患者さんも少なくないですよね。

 

 

そういう方には、無理やり話そうと思わず、散歩をしたり、デイルームでレクリエーションをしてもらい、作業をする中で会話をするといい話を聞けたりします

 

 

「手芸が得意」な患者さんだったら、一緒に編み物や小さな小物を作るのもいいですね。

 

 

「テレビを見るのが好き」なら、共有スペース等にあるテレビを一緒に見る時間を作るのもありだと思います。

 

 

患者さんの趣味や好きな事を早い段階で引き出しておくと、ケアにつなげやすいですね。

無口な人は、同じ時間を過ごすことで、話してくれることが増えたり、動作や時間的なもので何がしたいかわかってくるようになります

 

 

話さなくてもいいから、一緒に過ごす時間を増やすといいでしょう。

 

まとめ

情報収集のポイントや無口な患者さんの情報収集方法についてお伝えしました。

 

 

学生のうちから、思い通りの情報収集が出来る人は少ないです。

 

 

失敗してもOK!

 

 

だけど、担当患者さんのためになるケアを考えて、関わりましょう。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

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