看護研究って何のためにするの?メリットはある?

看護師向け記事

看護師のyukinoです。

看護師や看護学生なら1度は経験したことがある看護研究。

正直、めっちゃ大変ですよね。

私も学生時代に初めて看護研究をしたときは、実習もあり、国家試験もあり、看護研究ってどうしてするの?って思いました。

新人の時の看護研究も、忙しい業務、進まない研究、迫ってくる提出期限、残業の日々で、あまりいい思い出がないです。

そんな大変な看護研究ですが、何のためにするのか、研究をするメリットについてお伝えしていきます。

看護研究をする目的ってなに?

まず、研究とは、「ある特定の物事について、人間の知識を集めて考察し、実験・観察・調査などを通して調べ、その物事についての事実を深く追求する一連の過程のこと」です。

気になることを調査しながら徹底的に調べて、疑問を解決するってかんじですね。

研究って好きな人と苦手な人に分かれますよね。
私は、苦手かも…

では、看護研究バージョンで考えてみましょう。

「患者さんへのケア・看護について、スタッフで考えて、より良い・最適なケアや看護を追い求めること」みたいな感じになりそうですね。

これって、我々看護師は、日常業務として行っている気がしますね。

毎日患者さんに最適なケアを、チームで相談し、日々患者さんと関わっていますからね。

例えば、褥瘡のある患者さんの看護で、おむつ交換・体位変換は2時間おき、どのような処置をするのか、変化が分かるように創部の写真を残す、エアマットを使用する、栄養管理を行う、など日常的に最適な看護が出来るよう患者さんと接していると思います。

では、看護研究の必要性って何なのでしょうか。

それは、患者さんのために、私たちがまだ知らない最新の情報や研究・ケアなどを知り、看護の力を最大限に発揮するためのものなんです。

簡単に言うと、知識と技術のアップデートですね。

日々の忙しい業務の中では、疑問が生じても、解決する間もなく、時間が経過していきますよね。

そこで、日本看護協会や病院が主催する看護研究学会・発表会などの発表の場を、看護研究を行うきっかけとしているのです。

看護研究は大変だけど、日々の業務で疑問が生まれるのも事実。
この疑問を解決するため!と思って取り組むしかないですね。

では、あなたが日々患者さんと関わっていく中で、生じた疑問を解決することで、だれに、どのようなメリットがあるのでしょうか?

看護研究で得られるメリットは?

あなたが疑問に感じていることを研究し、どうすればいいかが分かると、まず、あなた自身にメリットがあります。

・知識が身につく
・新たな看護技術を手に入れる
・疑問が解消しすっきりする

日々の業務が大変で、新たな分野の勉強や普段何気なく行っていることを深く考察するをする機会ってあまりないですからね。

どうせやらないといけないなら、自分の力に変えましょう!

本音を言うと、看護研究を行うことで、負担が増えるだけな気もしますが(笑)

看護研究をしたら、給料増えるとかしてくれたら、やる気出るんですけどね!

実はメリットは、あなた以外にもあるんです。

それはだれかというと、同じ病院・病棟のスタッフです。

具体的なメリットとしては、2つあります。

・業務改善
・看護の質の向上

この2つです。

看護研究を進める中で、新しい案や改善すべき点が明らかになってきます。

その点に気がついたら、今までの方法を変更して、最善の方法をとることを、他のスタッフへ提案・相談することで、患者さんにとってもスタッフにとっても、メリットのある結果になるでしょう。

実際に、私の体験をお話しします。

以前の勤務先はL字型の病棟だったんです。

左の端が101号室で右の端が120号室だったので、受け持つ部屋によっては結構な距離を行ったり来たりして、移動に時間と体力を取られていました。

それを問題視し、看護研究したスタッフがいて、「左チーム・右チームという風にチーム分けをしないか?」という提案をしました。

「今まで通りがいい」「移動距離は減ってほしい」「部屋によって患者さんの重症度が違うから不公平だ」「ちょっとやってみたい」「不慣れなことは面倒」など色々な意見がありましたが、試してみると、効率よく動けるようになりました。

また、受け持つ患者さんが、今までの半分になるので、自分のチームの患者さんのことをより深く知れるようになり、申し送り時間の短縮や退院支援も行いやすくなったのです。

このように業務上の疑問を感じ、問題点を明らかにして、より良い状態を提案することで、働きやすい環境になることもあります。

また、作業効率が上がることで、患者さんへのケアやコミュニケーションに時間が取れるので、看護の質が上がりますよね。

スタッフの看護研究によって業務改善に成功したケースでした。
ただ、あまりよくない提案もいっぱいあります。
そういうケースは病棟に定着せず、自然に消えていきます…。

他にも、よかった改善点などが色々あるので、今後別の記事でご紹介出来たらな、と思います。

私の体験は、まさに業務改善をテーマにしたような研究だったのですが、もっと患者さん中心の研究もたくさんあります。

認知症患者さんとのかかわり方、ICUでのせん妄予防、緩和ケアでのコミュニケーション、褥瘡ケアなど、あなたの勤務先での疑問はたくさんあると思います。

ケア内容について、研究すると、自分自身の振り返りをすることが出来るので、看護師としても、人間としてもレベルアップできそうですね。

普段から、日常業務で感じる疑問について、メモをしておくといいかもしれません。

まとめ

看護研究は何のためにするのか?ということについてお伝えしました。

普段感じている疑問を明らかにし、あなた自身の知識・技術として身に付け、さらに病院や病棟の業務改善や看護の質を向上させるために行うのです。

書き方や文字数など、決められたことが多く、看護研究は大変ですが、あなたの力になるはずですよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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