看護師のyukinoです。
あなたは、老健での夜勤ってどんな感じかご存知でしょうか?
病棟勤務だと老健の夜勤って意外と知らないですよね。
私は、老健での勤務経験があり、もちろん夜勤もしていました。
私が経験した、老健での夜勤の業務内容や、雰囲気、仮眠がとれるかなどについてお伝えしたいと思います。
看護師の老健での夜勤って何するの?
まず、老健(介護老人保健施設)にはどのような身体レベルの利用者さんがいるかご存知ですか?
要介護1~5の方が在宅復帰を目指すための施設です。
なので、独歩の方もいれば寝たきりの人もいます。
もちろんバリバリ認知症の方もいます。
私の感覚では、病棟とあまり変わらない印象でした。
私の勤務先の老健は、2交代制で、夜勤の勤務時間は16:30~翌朝9:00までです。
3フロアあり、1フロア約50名ほどの方が入所されていました。
3フロアの合計である約150名の利用者さんを看護師2名と介護士6名で対応するんです。
夜間帯医師は不在で、何かあれば電話で呼び出す、オンコール体制です。
看護師が2名いたので心強かったですよ。利用者さんに何かあれば相談できますし!
しかし、老健って看護師1名のところが多いみたいです。
看護師1人だと、何かあった時の対処について、すべて自分で考え、行動しなければなりません。
何もなければいいですが、責任感をかなり感じます。
医師が常にいる環境のありがたさを知りました。
老健では知識と判断力が不可欠です。
利用者さんに何かあったら、介護士から判断を求められます。
次に、利用者さんの夜間帯のお話です。
利用者さんは在宅復帰を目指すくらいですから、病状は安定していて、医療処置も多くないです。
夜勤帯で必要な医療的な処置といえば、血糖測定、インスリン施注、PEGからの経管流動、痰吸引くらいでしょうか。
血糖測定も毎回ではなく、週1回とかでした。
食事前のインスリンが必要な利用者さんが多ければバタつきますが、多くても8人くらいだったので、時間的には無理はなかったです。
また、介護士が利用者さんをしっかりと把握してくれていたので、食前の血糖測定、インスリン、食前薬がある場合でも、必ず確認してくれるので、インシデントが発生することはありませんでした。
あとは、介護士と一緒に定時のおむつ交換(20時、0時、4時)、必要な人には2時間おきの体交、朝と夕の食事介助をします。
ただ、病状は安定していて、医療処置自体は少ないけど、入所されているのは高齢者ばかりです。
高齢者ということは、いつ、何が起こってもおかしくないですよね。
なので、「いつもとちょっと違う」ところがないかをしっかりと観察する必要があります。
普段の利用者さんを知り、小さな変化に気付けないと大変です。
病院とは違いすぐに治療できる環境ではないですからね。
もし、夜間急変があったら、救急車を呼んで病院へ行かなければなりません。
入れ替わりの激しい病院とは異なっている点があります。
それは、利用者さんが、老健のショートステイやロングステイを繰り返し利用していることです。
なので、入所される方はほとんど顔なじみで、ケア内容やケアのタイミングなどをスタッフが把握できていて、スムーズに業務することができるんです。
スムーズに業務がすすむのはいいことですよね。
しかも、複雑な医療処置はほぼなし。
時々、レスパイト入所で気管切開した方も入所されますが、人工呼吸器などの機械類を装着された方は、ほぼ入所されません。
もともと、病棟で働いていた時の夜勤といえば、シャトルランをしている状態だった私にとって、施設の夜勤はとても落ち着いていて、利用者さんに合った質の高いケアができるいい夜勤でした。
そんな施設の夜勤ですが、気になるのは休憩はどれくらいとれるのか?
ということでしょうか。
休憩や仮眠についてお伝えしますね!
夜勤中の休憩は?仮眠はとれる?
結論から言うと、休憩、仮眠はとれます。
ばっちりと!
勤務時間内で夜間の休憩が1時間、夕食、朝食に30分という、トータル2時間の休憩時間が与えられていました。
先ほど業務内容を説明したんですが、正直言うと、利用者さんが「寝るまで」と「起きてから」は多少バタつきますが、消灯時間を過ぎるとコール対応と定時のおむつ交換以外、基本やることないんですよね。
状態の悪い利用者さんがいる場合は、頻回な痰吸引やバイタルチェックなどで忙しくはなりますが、常に状態が悪い人がいるわけではないです。
コール対応も基本、介護士さんが対応してくれました。
というより、コールが鳴る前に利用者さんのトイレのタイミングとかを把握しているので先に介助に行ってくれてました。
(有能な介護士さんばっかりで、たくさん学べました!)
そして、介護士さんと協力、相談してベッドで2時間ずつ仮眠をとっていました。
夜勤で2時間眠れると、翌朝の体の調子が違いますよ。
夕食、朝食もゆっくり座って食べられますし。
病棟では考えられませんよね。
病棟では朝食は食べられないか、2分でおにぎりを胃袋へ入れる感覚でしたから!
有能な介護士さんが多かったからか、とても働きやすかったです。
今は、私自身子育て中なので、子供が大きくなって、一人で寝れるようになったら、老健の夜勤専従で働こうかと思っているくらいです。
老健によって差はあると思いますが、介護士さんとの連携が取れていたら、とても働きやすくて、身体的に余裕のある夜勤が出来る、いい職場です。
気になる方は、転職サイト等で確認してみてください。
いい求人があるかもしれませんよ。
まとめ
老健の看護師の夜勤内容についてお伝えしました。
医療度は高くないけど、基礎的な看護が求められます。
利用者さんに少しでも違和感を感じたら要注意です。
利用者さんが「寝るまで」と「起きてから」はバタつきますが、休憩や仮眠はとれます。
もし、病棟の勤務がきつくて看護師をやめようと考えている方がいれば、一度老健で働いてみるといいかもしれませんよ!
病棟よりも利用者さんとゆっくり関われるはずです。
この記事があなたの参考になればうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント
[…] 私が勤めていたところは、1フロア約50人入所していました。基本的に満床。約50人の利用者さんを看護師2名で診ます。…結構きつそうですよね。でも、介護士さんとの連携があるので、意外と大丈夫でした!1日のスケジュールは、看護師1、2で業務分担します。看護師1は午前中に処置(軟膏塗布、褥瘡処置、点眼、浣腸など)します。午後からは介護士とともに入浴介助を行い、入浴介助が終われば翌日の準備(処置道具の滅菌、ガーゼ準備、便秘の利用者さんの内服準備など)をして終礼をして業務終了でした。看護師2は午前中、医師の回診に同行し医師と情報共有する。そして、体調不良者のバイタルチェック、喀痰吸引、状態観察。経管流動食の利用者さんの口腔ケア、PEGから経管流動実施し、経口摂取の方の昼食の食事介助(特に嚥下状態の悪い人)をします。午後は、その日入所する利用者さんや家族への対応、内服準備をして終了でした。ざっと書きましたが、こんな感じです。病院だったら処置をしたら担当の看護師が施行から記録まで、一人でするので、負担が大きく感じることがあります。老健だと、例えば浣腸することを事前に介護士と情報共有しておくことで、浣腸を施行するのは看護師。おむつ交換、便の観察、記録は介護士。というように分担していたので48人に余裕をもって対応できていました。フロアによっては入退所が多く、1日に5件退所、7件入所など大変な日もありました。が、利用者のほとんどが再利用の方だったこともあり、ご家族も職員も普段との変更点のみ確認するようなかたちでした。夜勤の様子が気になる方はこちら! […]
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