看護師のyukinoです。
私は以前、老健の勤めていました。
その施設では、抑制をしていなかったんです。
病院で離床センサー、4点柵、ミトン、つなぎ服などフル活用しいた私としては、衝撃でした。
そこで、施設では、どのように安全配慮があって、スタッフはどのような認識であったのかをお伝えしていこうと思います。
抑制なしの環境で安全は守れる?
まず、施設と病院では大きな違いがあります。
それは、利用者・患者さんの状態です。
病院では、もちろんですが、治療が優先で、点滴やその他の医療器具をたくさん使用しています。
安全に治療を行うためには、せん妄状態の患者さんを抑制する必要があると思います。
しかし、施設は生活の場です。
点滴なんてほぼないし、病気を抱えていても、その病状は安定している方ばかりです。
だから、抑制ゼロで対応できたのかもしれません。
ただ、施設にも認知症の方はたくさんいます。
あるフロアは、認知症フロアで、50人中40人は認知症というフロアもありました。
バルン挿入中の方もいて、自己抜去をすることもありました。
下肢筋力低下で歩行困難なのに、自分で歩き出して転倒する方もいました。
認知症で指示が入らない方は病院にもいますよね。
このような点は、施設も病院も大きな差はないでしょう。
では、問題行動や認知症がある方を対象にする中で、1番大切なのは、何だと思いますか?
・見回りのタイミング
・危険予測すること
であると、施設での勤務で学びました。
どういうことか説明していきますね。
施設には、1フロア50名程の方が、入所していました。
50名を、日勤では4チーム・夜勤では2チームに分けて、日勤12~13名、夜勤25名の利用者さんを担当するような配置になっていたんです。
この日勤12~13名、夜勤25名の方の、トイレ、夜間覚醒、時間ごとの要望など、すべてをスタッフは把握していました。
「22時にAさんはトイレへ行くためにコールを押す。コールが鳴る前に先に声をかけに行ってトイレ誘導しよう。」
「Bさんは22時にならないと絶対に寝ない。22時までは車いすで起きていてもらい、22時になったらベッドへ誘導しよう。」
「Cさんは3時に起きて、叫んだり、ゴソゴソ動き出す。理由はトイレ。3時少し前になったら覚醒する前にトイレ誘導しよう。」
というように、担当の利用者さんの普段のタイミングを把握することで、コールは鳴らないし、転倒する前に先手を打てるんです。
施設勤務になって、コールの少なさに驚きました。
このコールの少なさは、スタッフが先回りして、介助していたからだったんです。
能力が高くて、素晴らしい介護士さんばかりでした。
観察力、予測能力、把握能力全てにおいて最強!
この行動が出来るのは、利用者さんが長年この施設を利用しているという点も大きいですが、何より、スタッフが協力して利用者さんにとって1番いいケアが出来るよう関わっていたからです。
また、利用者さんやご家族からの信頼が厚く、「利用者をばっちり理解してくれる頼もしいスタッフ」という認識の利用者さんが多かったのも、利用者さんを不穏にさせない技だったのかもしれません。
スタッフはどういう認識?
スタッフは、抑制はもともとないので、安全対策への行動力が高かったです。
初入所の認知症のある方に対しては、10~15分おきに巡回し、問題行動がないかをチェックしていました。
まあ、初めから疑ってかかってる感じですね。
少しでも、ベッドから足を出していたり、ゴソゴソしていたら、とことん原因を探っていました。
理由が分かれば、対処できますからね。
トイレなら、トイレへ誘導し、背中がかゆいなら掻いたり、薬を付け、特に理由がないなら寄り添って話を聞きます。
常にアンテナを張っていましたよ。
そして、一人が得た情報を別のスタッフへ伝える速度がめっちゃ早かったんです。
PCから情報をとることもできますが、重要な情報をピンポイントで伝言ゲームしていくんですけど、それが正確に素早く伝わっていくんですよね。
この、スピーディかつ正確な情報共有を、病院でしようと思ったのですが、どうやってもできませんでした…
スタッフの意識の大きさが重要なんだと思います。
伝える側も教わる側も、利用者さんにすごい興味があって、とてもいい環境でした。
自分に介護が必要になったら、この施設でお世話になりたいと思うくらいにいい施設で、最高のスタッフでした。
また、施設長や医師もスタッフ寄りの考え方をしてくれる方だったのも大きいです。
例えば、利用者さんで、セクハラをしてくる方がいたんです。
本人に何度注意しても無駄、家族に注意しても無駄。
速攻、強制退所になっていました。
他にも、看護師で気分によって、言うことをコロコロ変える人がいたことがあったそうで、業務に悪影響しか与えない人が過去にいたんです。
その看護師は、何度も注意されたけど態度を改善せず、首になりました。
すると、とても働きやすい環境になったそうです。
施設長の考え方や管理能力によって、働く環境は変わってくると思います。
やっぱりスタッフファーストの職場は、利用者さんとの関わり方もいいものになるんですね。
まとめ
抑制をしない施設での勤務で、観察力、予測力、把握力が必要であることを学びました。
利用者を深く知るためには、働きやすい環境が不可欠です。
スタッフに余裕があれば、いいケアを提供できるはず。
抑制してもしなくても、転倒するときは転倒します。
この事象に対して、どのようにスタッフで考えるかが、重要ですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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