看護師のyukinoです。
病院での、インシデントの多くは薬剤に関するものです。
新人看護師が起こしやすいインシデントは?知っているだけで防げることも!
病院によって、内服薬の管理は異なると思います。
あなたの病院では、内服薬の管理ってどのようにしていますか?
インシデントを起こさないため、患者さんに危険がないようにするための、内服薬の管理の工夫についてお伝えしていこうと思います。
内服薬に関するミスはどのタイミングで発生する?
内服薬と言っても、持参薬や院内処方などがあり、扱い方が異なる場合もありますよね。
また、患者さんの理解度や認知度によっても、内服薬の管理方法を考慮しなければなりません。
気を付けて確認するべき点が多すぎて、ミスにつながってしまっています。
できる限り、確認作業は単純化させるべきなんです。
まずは、持参薬を扱う際にミスが生じやすいタイミングについて、お伝えしていきます。
持参薬
持参薬は、入院時に患者さんが普段から継続的に内服している薬のことですね。
まずは、入院時に持参薬を受け取り、チェックするところから始まります。
この時が第1チェックポイントです!
・薬剤名、容量、用法、日時、患者名は適切か
・薬のひび割れ、溶解、変色がないか
など、薬剤師もチェックすると思いますが、看護師の目でも、確認しておきたい点ですね。
その後、薬剤科で持参薬を鑑別され、鑑別済みの書類が作成されます。
この鑑別済み書類の扱いも注意する必要があります。
また、複数ある薬の、残薬の数が合っていない場合は、患者さんが適切に内服管理が出来ていないない場合があります。
そういう点も確認しておきたいですね。
鑑別済み書類
この鑑別済み書類には、持参薬の情報が記載されています。
この書類を医師が確認し、使用するかどうかの判断をすると思います。
その時がチェックポイントです!
・持参薬を継続するか、中止するか医師の指示をしっかりチェック
・中止の場合は、内服を準備する看護師が中止とわかるようホウ・レン・ソウ
口頭で伝えてくれる医師なら、わかりやすいのですが、中には忍者のごとく、気づかない間に指示を変更して去っていく医師もいます。
下手したら、持参薬と院内処方を重複して内服してしまうリスクもあるので、要注意ですね。
中止の指示を受けたリーダー業務の看護師は、メンバーが分かりやすいよう鑑別書に記載し、速やかに持参薬を中止処理しましょう。
医師の指示が出てから、看護師の中止処理にタイムラグが生じないようにすることも、インシデント発生を防ぐために必要なことです。
内服準備、配薬、与薬時
鑑別書を見て内服準備をし、その後配薬、与薬を行います。
配薬の際、よく用いられるのは、配薬カートです。
この時、ミスが起こりやすいタイミングだと言えます。
・ダブルチェックで内服準備ミスに気付こう
・配薬カートは整理することをメインとして作られたものです。自分の確認力が最大の武器
・与薬時は患者さんのリストバンドと内服薬に記載の名前をしっかりチェック
・1に確認、2に確認、3,4も確認、5も確認
常に忙しい看護師の仕事、その中で、内服薬のミスを起こさないためには、確認作業しかないです。
しかし、確認していても、ミスは起こります。
ミスを減らすための工夫って、どんなことがあるのでしょうか。
ミスを減らすための工夫は?
ミスを減らすためには、準備が簡単で、見やすさが求められると思います。
そのために、内服薬を一包化することがミスを減らすための工夫の一つです。
高齢になってくると、体調管理のために、どうしても内服薬の量が増えてきますよね。
多くの薬袋から、小さな内服薬を1錠づつ取り出す作業をすると、どうしてもどこかで数え間違いや、出し忘れが起こる可能性が高くなります。
なので、朝、昼、夕、眠前の一包化に分けることで、内服薬を出す手間や確認する回数が一気に減ります。
一包化すると、内服準備の際の確認項目は、患者氏名・薬剤名・用量・用法・内服日時です。
もし、患者さんが、10種類の薬を内服していたとしても、一包化しているので、1度集中して確認するだけでOKです。
それだけで、作業効率も集中力もアップし、インシデントを減らせますね。
一包化の薬って準備しやすくて、好きでした。
私は、内服薬の多い患者さんがいれば、すぐに医師に一包化の相談をするタイプです。
一包化以外にも、お薬カレンダーを活用するのもよさそうです。
今では、お薬カレンダーは100均で購入できますし、退院後の自己管理のことを考えると、入院中からお薬カレンダーに慣れておいて悪いことはなさそうですね。
お薬カレンダーの良いところは、1度準備したら1週間は準備しなくてOKなところと、カレンダーを一目見て内服できているかどうかがわかるところです。
デメリットとして、準備するときは大変で、一包化されてない場合は使用しにくいなどがあります。
お薬カレンダーを使用する場合は、患者さんのアセスメントを十分に行う必要があります。
認知力、理解力に問題がなければ、ベッドサイドにお薬カレンダーを設置することも可能です。
しかし、認知力、理解力に問題がある場合は、内服忘れや重複の可能性が高まるため、ベッドサイドへの設置は避けるべきでしょう。
退院後のことを考慮して、カレンダーを使用し、指導したい場合は、配薬カートとにお薬カレンダーを設置して、与薬する方法もあります。
カレンダー管理は、患者さんによってできる人とできない人がいます。
カレンダーを導入する際は、1日分からスタート!曜日や時間を見て、適切な場所からとれるかチェックしましょう。
患者さんが間違えないように、患者さんに合った方法を見つけていく必要がありますね。
あとは、曜日指定や月1回の内服薬もありますよね。
この曜日指定・月1回のお薬って、忘れてしまいがちです。
私が勤めていた病院の、内服忘れ防止対策として、PC内の観察項目・介入項目に入力しておき、もしセットミスをしていても、気づけるようにしていました。
PCを上手に使用することも、内服のミス対策として大切です。
看護師としてできること
正直、看護師の役割は多すぎると思っています。
患者さんの日常生活援助、排泄管理、術後観察、内服管理、指導、医療処置、指示受け、アセスメント、委員会、看護研究、院内外研修、新人指導、新人研修など…
書き表せないくらいの多忙ですよね。
看護師も人間ですからね、ミスをしたくなくても、ミスを起こすこともあります。
できるだけ、作業を単純化させることで、ミスは減らせます。
日々の業務で、内服管理は看護師が行うことが多いですよね。
内服管理について、作業が複雑化しないためにはどうすればいいか、看護師間で話し合うことも大切だと思います。
病棟には、その病棟のやり方がありますからね。
一包化、カレンダー、PCの使用など、その他にも、もっといい方法があると思います。
あなたの病棟に合った方法を、見つけていくことで、内服に関するインシデントを減らすことが出来ます。
内服のインシデントが減るということは、患者さんにとって安全であるということですからね。
そして、患者さんの内服管理能力についても、看護師としてしっかりとアセスメントしていきたいですね。
看護師としての腕の見せ所は、アセスメント力と確認力かもしれません。
確認するポイントをわかっていれば、ミスも減らせます。
自分自身のミスしやすい点について、定期的に振り返り、自分の対策を行うことも大切になってきます。
自分の能力を過信せず、初心を忘れず、やっていきたいですね。
まとめ
内服管理のミスが発生しやすいポイントやミスしないための工夫、看護師としてどうすればいいかについてお伝えしました。
ミスが生じやすいのは、持参薬チェック時・指示変更時・内服準備・配薬・与薬時でしたね。
ミスをしないための工夫は、一包化・カレンダー管理・PCの活用です。
病棟に合った対策を看護師間で話し合い、自分自身のミスしやすいポイントについて振り返ることも大切です。
内服に関するインシデントが減らせるようにしていきたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント
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