看護師の有給休暇消化率は年間平均8~9日しかないそうです。
職場の忙しさや人手不足が関係しているようですね。
しかし、プライベートでの予定もあるし、毎日患者さんと真剣に関わっているんだから、有給休暇を使いたいですよね!
そこで、
・有給休暇は何のためにあるの?
・上司に拒否されたら有給休暇を使えないの?
・退職の時に有給休暇を全部消化したいけどダメ?
という悩みを抱えている方に向けて、この記事では、有給休暇の正しい知識・有給休暇の取得却下された時の対応をお伝えしていきます。
有給休暇についての正しい知識
我々看護師は、医療についての勉強はたくさんしてきましたが、制度とか権利とかちょっと難しい事って、苦手な方が多くないですか?
私だけ?(笑)
そこで、ちょっと難しい話を、簡単に詳しくまとめましたので、知識を付けていきましょう!
そもそも有給休暇ってなに?
有給休暇は、休日以外にも一定のお休みを確保するためにあります。
毎月、8日間の休日だけでは過酷な勤務をしていても、疲れはとれないし、遊びに行くことも難しくないですか?
そこで、「心身の疲労回復」のためや、「ゆとりのある生活の保障」のために法律で規定されたものが、有給休暇なんです!
有給休暇は、労働者に与えられた正当な権利です(労働基準法第39条)。
賃金が支払われる休暇のことを言います。
正社員・パート・アルバイトなど、どのような雇用形態でも条件を満たせば、有給休暇は付与されます。
休んでいても、給料が発生するってステキ!
いっぱい使いたいな!
もちろんですが、すべての労働者に無限に有給休暇があるわけではありません。
では、どんな人に有給休暇が付与され、何日休暇が与えられるのでしょうか。
有給休暇が付与されるためには?
有給休暇が付与されるためには、下記の条件を満たす必要があります。
・全労働日の8割以上出勤している
ちゃんと働いている人に与えられる権利なんですね~。
勤務年数によって、付与される有給休暇の日数が変わってきます。
・1年6か月:11日
・2年6か月:12日
・3年6か月:14日
・4年6か月:16日
・5年6か月:18日
・6年6か月:20日
・6年6か月以降は20日ずつ付与
という風に、同じ場所で長く務めるほど、多くの有給休暇が付与されるということですね。
アルバイトやパートは、労働日数に応じた日数が付与されます。
申請方法は?
有給休暇の申請は、会社や病院によって異なってきますので、適切な方法を確認してみてください。
ちなみに私の以前の務め先は、シフト希望を書く時に、シフト表に「有」のマークを書くだけでOKでした。
特に理由も聞かれず、今思うとゆる~い職場でした。
職場によっては、申請用紙に日付と簡単な理由を記載し、提出する必要がある職場もあるようです。
有給休暇の日数があっても、上司になんて報告すればいいのかわからない…
ディズニー旅行とかライブとか言いにくい!
有給休暇の理由は報告する必要なし!
原則として、上司に有給休暇の申請をするときに、理由を報告する必要はないんですよ~。
理由を聞かれたら、「私用です。」と答えたらOK!
ただ、事前に申請しても、職場の都合で拒否されることもあります。
拒否される理由として、「現場に余裕がない」「人手不足でその日はどうしてもだめなの!」ということが多いでしょうか。
この、職場からの「その日はダメ!」っていう拒否は、実は職場側の正当な権利なんですって。
忙しい時期や人手がどうしてもない時期ってありますよね。
そんな時は、職場側は有給の申請に「待った!」をかけることが出来ます。
え~。医療の現場なんていつも忙しいんだから、いつまでも有給使えないじゃん。諦めろってこと?
もし、職場側に「その日はダメ!」と言われても、諦めないでください。
というのも、有給休暇の使用に「待った!」をかけられたら、職場側は別の日の提案をしなければ違法になるんです。
「その日はダメなら、いつならいいの?」と、有給休暇が使える日を上司に確認してください。
そうすることで、確実に有給休暇を取得していきましょう。
有給休暇申請を却下されたら?
もう一つ、看護師が有給休暇の使用をよく却下される場合があります。
それは、退職時です。
退職するときに、使用できなかった有給休暇を使いきってから、退職したいですよね。
しかし、退職の時の有給休暇消化を拒否する病院が結構多いんだとか…
有給休暇は労働者の権利だったはず。
働いているときに使えなかった有給休暇は、泣き寝入りするしかないの?
有給休暇の買取は、残念なことに義務ではなく、買取をしなくても違法にはならないんです…。
しかし、退職などで権利行使が出来なくなる場合は、会社側が認めれば、有給休暇を買い取りしてもらえます。
つまり、有給休暇を消化してから退職できるってこと!
就業規則などがあるはずですので、今一度確認をしてみてください。
最終手段として、「労働局に相談に行きます。」or「労働局に相談に行って、有給休暇について確認してきたんですが~」ということを、上司に投げかけてみましょう。
反応が一気に変わるはずです。
ただ、険悪な雰囲気で職場を去ることになるのは間違いないですよね…
できるだけ険悪な関係にならずに退職したいな~。
労働者側の気持ちや権利を考えてくれる病院が増えてほしい。
退職時や日々の有給休暇の使用をきちんとしてくれない会社・病院では働けないですよね。
有給休暇を取ることは、労働者であるあなたの権利です。
あなたの権利を適切に考え、与えてくれる会社・病院を選びましょう。
不信感を抱いたら、即転職でOK!
あなたが働きやすいと感じる職場を探していきましょう。
まとめ
有給休暇とは、あなたに与えられた権利で、職場側に拒否する権利はありません。
働くときはしっかり働いて、休むことも必要!
ライフワークバランスがとれる職場で働きたいですね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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