看護師のyukinoです。
訪問看護師は、今後の超高齢化社会では必要不可欠な存在です。
勤務体制やフォロー体制などが整ってきて、子育て中のママナースにとっても働きやす環境となっています。
しかし、利用者さんの家へ訪問し、ケアを行うということで、利用者さんからの暴力などの被害を受けることもあるようです。
その実態について、お伝えしていきます。
訪問看護師が被害に合うことはある?
病院で勤務していても、患者さんから身体的・精神的に暴力を受けることはあると思います。
では、利用者さんの自宅でケアをする訪問看護師はどうなのでしょうか。
結論から言うと、訪問看護師が身体的・身体的暴力を受ける事や、セクシュアルハラスメントを受けることはあります。
利用者本人からの場合もありますし、家族からの場合もあるようです。
病院でも訪問先でも、暴力やセクハラってあるんですね。
なんだか悲しくなってきます。
平成29~30年のデータを参考にお伝えしていきますね。
まず、身体的な暴力を受けた割合は20%となっています。
すべての事業所に暴力行為のある利用者さんがいるとは限りません。
地域によっても、大きく異なってくるでしょう。
次に利用者からの精神的暴力は、25.5%となっています。
精神的暴力とは、「看護師に向ていない」「辞めてしまえ」「バカ野郎」など、言語によって精神的に追い詰めるようなことをいいます。
病院とは違い、利用者の家という閉鎖的な空間で、自分に対する悪口を目の前で言われると、より精神的にくるものがありそうです。
あと、利用者からのセクシュアルハラスメントの割合は、26.5%となっています。
理由もなく抱き着く、おしりや胸を触るような行為、「胸大きいね」などの発言もセクシュアルハラスメントと言えますね。
相手は疾患を抱えた老人ですが、やっていい事と、悪い事が分からなくなるのでしょうか?
害を与えてくる人に対して、心を込めてケアしろって、無理な話です。
在宅看護の現場にも、暴力やセクハラは存在するようです。
しかし、被害を受けた職員の中には、被害を受けたことを報告しないという人もいるようです。
理由として、「報告しても解決しない」「自分が我慢すればいい」「ことを大きくすると面倒」「認知症・精神疾患があって、被害を受けても仕方ないと思っている」などがあるようです。
別の職員が被害に合わないようにするためや、何かしらの対策をとるためには、小さなことでも上司や同僚へ報告しておく必要があると思います。
後期高齢者が増え、在宅医療の必要性が高まっており、訪問看護師が必要とされていることは分かります。
看護師として、疾患を抱えながら、自宅・地域で生活する方を支えたいという気持ちや安心・安全に生活できるようケアしたいという気持ちを持っています。
しかし、利用者からの暴力、セクハラがあれば、ケアする側が安心して働くことは難しいですよね。
では、訪問看護ステーションなどの事業所はどのような考えを持っていて、どのような対応をしているのでしょうか。
訪問看護ステーションとしての対応は?
被害を受けても、何のフォローもなかったり、どこに相談していいのかもわからない状況が1番恐いですし、不安ですよね。
では、どのような対応をしているのでしょうか。
・被害を受けた職員は管理者と面談をする
・すべての職員に被害を受けた際の報告手順を周知している。
・被害を受けた時の対応について研修を行っている。
などを行っている事業所が多いようです。
他にも、被害者の報告先として、事業所だけでなく、事業所以外の資源やサービスを利用できるような体制をとっているところもあります。
職員が安全に働けるよう、対策をとってくれているんです!
暴力等に対する管理者の考え方は、
・精神疾患、認知症がある利用者は、病気が原因なので暴力ではない。
・被害を受ける側にも問題がある。
・被害を受ける職員は対応が未熟。
・職員の関わり方がうまければ暴力行為は発生しない。
という考えが強いようです。
まあ…わからなくもない…気もします…
しかし、暴力・セクハラをする人が1番悪いと思うんですよね。
職員を責めないでほしい…
だって、患者さんに、素晴らしい笑顔で、天使のように優しく接していたとしても、ばっこーんと殴られることはありますからね。
私も、笑顔で患者さんに接している最中に、いきなり殴られ、眼鏡を吹き飛ばされたことがあります(笑)。
ただ、上記のような管理者の考えもありますが、きちっとした対策を行う必要性があると、95%の事業所が感じてくれています。
訪問先という、閉鎖的な環境で活躍する訪問看護師。
自宅なので、利用者さんのリラックスした、本来の表情が見れるし、寄り添った看護が出来ることは間違いないです。
利用者さんと信頼関係を築くことが出来たら、暴力やセクハラなどの被害は減るのでしょうか?
利用者は高齢者や認知症、精神疾患など、責任能力を問うことは難しいのかもしれません。
しかし、我々が我慢すればいいという問題でもないでしょう。
ダメなものはダメで、適切な対応をしていく必要があると思います。
まとめ
訪問看護の現場にも暴力やセクハラはあります。
利用者側だけの問題なのか、看護師としての対応で何とかなる問題なのかははっきりとは分かりません。
しかし、1つ言えるのは、被害を受けて黙って耐えているだけではいけないってことです。
被害があれば、上司に報告し、適切な対策・対応をしていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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