看護師のyukinoです。
PNSって知っていますか?
PNSとは、パートナーシップ・ナーシング・システムのことで、二人三脚で患者さんを受け持つ制度のことです。
実際に取り入れている病院もあり、様々な声を耳にします。
今、ちょっと話題のPNS制度についてお伝えしていきます。
PNS制度って看護師はどう動く?メリットは?
今現在、プライマリーナーシングを取り入れている病院が多いと思います。
プライマリーナーシングは、一人の看護師が複数の患者さんを受け持ち、その日の観察や処置、記録などを行います。
私は、プライマリーナーシングのところでしか働いたことがなく、1日に、約4~10名を受け持ち、看護業務を行っていました。
では、PNSはどのように業務を行うのでしょうか?
それは、2名の看護師で複数の患者さんを受け持ち、処置・観察、記録などの日常的な業務を2名で分担するのです。
例えば、朝のラウンド時に、ペアの看護師と共にバイタル測定に回り、患者さんに40度の発熱があった場合、その場でどう対応するか相談します。
一人は、全身観察を継続し、もう一人は医師へ報告し、検査の確認等を行います。
看護師2名で、行動することで、すぐに相談できるという安心感と心強さがありますね。
また、患者さんから離れないでも、ペアの看護師がしっかりと医師やリーダーへの対応をしてくれるので、病室とナースステーションを何度も往復しなくても大丈夫そうですね。
他にも、寝たきり患者さんの処置や点滴のダブルチェックなど、一人で行うことが困難な場合も、側にペアがいるので、別のスタッフを呼びに行く手間が省けます。
あとは、新人看護師や若手看護師にとって、1人で重症患者さんを受け持つということは、すごいプレッシャーですよね。
技術や知識の不足による不安があっても、ベテラン看護師とペアになることで、重症患者さんを受け持つことができ、重症患者さんの観察点や看護について学ぶ機会にもなるようです。
確かに、ペアとなる先輩がいれば、すぐに相談できるし、指導もしてもらえますね!
ベテラン看護師にとってもメリットがあります。
それは、例えば患者さんの衣服が汚れていたとします。
一人で看護しているときは、「あとで時間があれば更衣しよう」と、優先度の低いケアについては、スルーしてしまいがちです。
しかし、ペアがいることで、自然と患者さんの衣服の汚れについて、ダブルチェックすることとなり、すぐに更衣介助することとなるでしょう。
更衣介助するのも、2名で行えばすぐに終わりますね。
実際に、残業時間の短縮に成功している病院もあるそうです。
ペアで患者さんの看護を行うことで、患者さんへの看護の質も上がってくることが考えられます。
デメリット
PNSの病院で働いている方の話では、理想と現実は違うということでした。
上記で説明した通り、ペアが対等で支え合い、協力し合える看護師同士であれば、看護の質も上がりますし、一人一人の看護師にかかる負担は軽減しそうです。
しかし、すべての看護師が、支え合い・協力し合えるタイプの人とは限りませんよね。
さぼるタイプの人
仕事を押し付けるタイプの人
仕事を押し付けられるタイプの人
適当な人
きっちりの人
知識の多いベテラン
知識の少ないベテラン
新人
など、様々なタイプの看護師が存在します。
また、看護師の世界は悲しいことにいじめが多いと言われています。
人間関係も良好とは言えない病棟もあるでしょう。
もし、仕事を押し付ける人と、押し付けられる人がペアになったらどうなるでしょう?
高確率で、2名で看護すべき対象を結果的に一人で看護することになってしまうと思いませんか?
押し付ける人は楽をして、押し付けられる人は負担しかない状態ですよね。
また、先輩が新人に「記録全部書いといて」と、言った場合、新人さんは逆らえません。
先輩は定時で帰って、新人は記録のために残業…なんてことも実際にあるようです。
こんなことあってほしくないですね…
では、どうすればPNSでうまく働けるのでしょうか?
PNSでうまく働くためには、適切なペアにすることが大切です。
病棟内に、不適切な人が一人でもいたら、成立しない看護方式ではないでしょうか。
ベテランは新人をフォローする気持ち、新人はベテランから学びたい・尊敬の気持ちを持ち、お互いの存在を尊重し合うことが必要だと思います。
お互いが対等であるという考えがなければ成り立たないPNS。
上手くいけば、看護師一人一人の負担軽減、残業時間の短縮ができるPNS。
質の高い看護が提供できるPNS。
まあ、私としては、プライマリーでもPNSでも、いい人間関係で、協力し合って、働きやすい環境で働けたらそれでいいんですよね。
まとめ
PNSについてのメリット・デメリット、そして、どういう看護師が必要かということについてお伝えしました。
PNSについてのメリットはとてもいいもので、魅力を感じました。
しかし、デメリットが発生している現状もあるわけです。
その病棟に、合う・合わないがあるのかもしれませんね。
看護管理者の方にはしっかりと、スタッフを観察し、指導をしていただきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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