看護師のyukinoです。
看護学生って、今も昔も過酷な環境ですよね。
私は、10年前に学生をしていましたが、今学生の方のつぶやきを見ても、同じように苦しんでいるようです。
変わらない看護学校、実習環境…
「看護学生には人権はないのか!」って当時は思っていましたし、今もそうですよね。
そこで、看護学生の人権についてお話ししたいと思います。
看護学生にも人権はある!
そもそも、人権って何でしょうか?
それは、人々が生存と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利だそうです。
そう考えると、看護学生には、自由もないし、実習中は幸福を追求できていませんよね。
実習中は、睡眠の自由もない、本当に言いたいことを発言できない、長時間の拘束、頑張りを認めてもらえない状況ですから…
なんだか、記事を書いていて悲しくなってきました(笑)
まあ、看護師になるという夢のために頑張ると決めたのは、学生自身ですから、なんだか難しい問題ですよね。
看護の世界は、人の命に関わる重要な仕事です。
まじめに、真剣に、患者さんに最善のケアを提供する必要がありますね。
そういう現場だからこそ、看護師を目指すものとして、厳しく教育を!という考えが残っているのかもしれません。
命の現場、真剣に、患者さんのためにという点は納得できますが、厳しく教育をするという点は、今の時代と合っていない気がしますね。
私が学生のころに、病棟実習で実習先の病棟看護師に言われたり、されたことについて書くと、
・バイタル報告無視
・1度退院した私の受け持ち患者さんが、再入院したのは私の責任だと言われた
・記録物の否定
・人格否定
などがありました。
看護師からの無視って、あるあるですよね。
当時は、あいさつして反応があるだけで、神病棟だと思うくらい思考がおかしくなっていました。
しかし、今学生の皆さん。忘れてはいけません。
あいさつは人としての基本ですよ!
あいさつだけではなく、他者から話しかけられて、対応するのは普通のことです。
その普通のことが看護業界には欠けている気がします。
同僚や新人、学生に適切なコミュニケーションが取れない看護師が、患者さんと適切なコミュニケーションが取れて、信頼関係を築くことなんてできるのでしょうか?
私はできないと思います。
どんな人が相手でも、適切なコミュニケーションをとるべきです。
看護師になってからも、別病棟の看護師にあいさつをして、無視されることが普通にあります。
まあ、私くらいのレベルになると、無視してくる人があいさつし返してくるようになるまで、あいさつし続けますけどね!
無視されて、無視し返すなんて、程度の低いことはしたくありませんからね。
できるだけ、多くの人が気持ちよく仕事をしたいじゃないですか。
ただでさえ、忙しい仕事ですからね。
できることは協力して、コミュニケーションを取り合って、人間関係がいい環境で働くことで、患者さんへのケアの質も向上すると思います。
次に、実習中に受け持っていた心不全の患者さんがいました。
水分管理や激しい運動により、心負荷がかかるから、しないでください!という指導をしたんですが、患者さん自身が守ることが出来ず、心不全の悪化により、再入院になりました。
それについて、「あなたが、きちんと病状について理解して指導していたら、患者さんは苦しい思いをせず、再入院にもならなかったのにね。あなたのせいね。」と言われました。
「すいません…。」と答えましたが、納得できませんでした。
確かに、私の無力さもあったかもしれませんが、本物の看護師である指導者自身は何をしていたの?って話で、私の責任にされても困ります。
私は、心の中で逆切れして、終わりましたが、学生の中には本当に責任を感じて、自信を無くしたり、トラウマになって、患者さんへの指導が出来なくなる場合もあります。
指導者として、言葉は選んでほしいですよね。
それこそ、学生を一人の人間として、関わってくれていたら、面と向かって「あなたのせいで患者さん再入院したのよ」なんて言えるはずがありません。
あなたは、友達に面と向かって「あんたのせいよ!」って言えますか?
完全に見下しているから言えるセリフだと思うんです。
看護師で、しかも指導者をする立場なら、対等とは言いませんが、きちんとした対応をしてもらいたいですね。
話は変わりますが、以前勤めていた職場で、学生や新人に指導というより、愚痴を言ったり、無視する先輩がいました。
どうして、厳しい態度なのか聞いたことがあります。
すると、「私が学生や新人のころはもっと厳しかった。今は優しすぎるの。もっと厳しくしてもいいわよ。」という答えが返ってきました。
衝撃でした。
だって、自分が厳しい環境で育ってきたから、同じように学生や新人は苦しめばいいという考えが理解できなかったからです。
私はどちらかというと、自分がされて嫌だったことは、次の代にはさせたくないという考えです。
あなたは、どちらの考えが好きですか?
どうすれば、看護の世界が、働きやすくて、学びやすくなるんでしょうか。
ひどいこと言われたらどうすればいい?
指導者に、きつい言葉をかけられることってありますよね。
その言葉に反発して、単位をもらえなかった、なんて話も聞いたことがあります。
看護師になるためには、言葉による暴力に耐えることしかできないのでしょうか?
そんなことはありません。
ひどいことを言われたらとりあえず、日付と内容をメモを取っておきましょう。
その内容について、信頼できる教員に相談してみるといいと思います。
あまりにひどい内容だったら、学校から病棟へクレームが入ると思います。
しかし、学校が病棟にクレームを入れるということは、学校は実習先を無くす可能性があるので、リスクがかなり高いですよね。
私が通っていた学校は、病院の付属の学校だったので、学校も病院も連携していました。
なので、病棟の指導者へ、クレームを言ってくれ、適切な指導をしてもらえるように働きかけてくれていました。
ひどい指導者の対応が変わる可能性があるので、一応教員には、「相談」という形で、報告しておくことをおすすめします。
また、指導者からの暴言が毎日のようにある場合は、ボイスレコーダーなどで録音しておくのもありだと思います。
そして、教員に相談です。
教員が、何もしてくれない場合もあると思います。
あなたが、指導者の対応により、単位を落としたり精神を病んでしまった場合、しかるべき場所へ相談するのもありです。
しかるべきところというのは、弁護士や都道府県の看護協会などです。
いつ誰にどんなことを言われたのか、きちっと証拠があれば、弁護士さんはアドバイスをくれたり、動いてくれるでしょう。
ただし、注意が必要です。
あなたが、正しい主張をしていたとしても、弁護士を付けて学校側に話をしに行くということは、その後の学校生活をそれまで通りに送ることは困難になるかもしれません。
看護師になることをあきらめる覚悟で、弁護士を雇う必要がありそうです。
そうなったら、本末転倒な気がしますが、学校側と戦うならそういう覚悟が必要となってくるでしょう。
では、我慢するしかないのでしょうか?
実際に、多くの学生が、アカハラに悩みながらも「卒業までの我慢!」という気合で乗り越え、看護師になっています。
でも、我慢できない程の侮辱を受けたのなら、実習が終わってからでも、行動するのは遅くはないのではないでしょうか?
とりあえず、言われたことやされたことの、メモを取るようにするといいかもしれませんね!
まとめ
看護学生は、過酷な中で頑張っていますよね。
あなたが看護師になったら、学生の挨拶や質問を無視せず、一人の人として関われるような人になってくださいね。
そういう人が増えたら、看護の世界も、よくなっていくと思うんです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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