インシデントを減らしたい!
看護師のyukinoです。
看護師として働いていると、どうしても起こってしまう、インシデント・アクシデント。
看護師も、人間ですからね。
100%ミスを起こさないなんてことはありません。
しかし、できる限り、インシデントは最小限にとどめたいですよね。
そこで、事故防止委員会で学んだことも含めてをお伝えしていきたいと思います。
新人看護師が起こしやすいインシデントは?
新人さんとベテランさんでは、インシデントの内容が変わってきます。
なぜなら、ベテランは経験上、インシデントを起こしやすいポイントを知っているため、事前に危険回避できることが多いからです。
例えば、基本中の基本ですが、「患者さん間違い」って意外と多いんですよね。
「田中一郎さん」と「田中一朗さん」みたいに、読み方は一緒だけど、字が違う人もいますし、「田中」と「中田」みたいに、ぱっと見ただけでは、見間違えそうな人もいます。
こんなとき、ベテランは「絶対に間違える!絶対に確認!」と普段より名前確認の意識を強めます。
しかし、患者間違いを経験したことのない新人さんは、普段通りの意識で対応してしまうのです。
また、ベテランは自分自身が間違えない確認方法を経験上身に着けていますが、新人さんはその方法を探している途中なので、どうしてもインシデントが増えてしまう傾向にあります。
ただ、私は、新人さんはだめ!って言いたいのではなく、ベテランも新人のころにたくさんのインシデント・アクシデントを起こしてきているはずです。
あなたにも経験を積んで、自分自身の危機回避能力を身に着けていってほしいのです。
そのためには、過去にどんなインシデント・アクシデントがあったのかを、あなた自身が知識として知っておくことが大切だと思います。
そこで、新人さんに多い、インシデントをいくつかご紹介します
・薬剤の投与忘れ
・薬剤の投与方法間違い
・指示間違い
・量の間違い
・投与日時間違い
やはり、薬剤に関するインシデントが、多いですね。
薬剤は毎日扱うものですからね。件数が増えてしまうのも納得です。(インシデントがないのが1番いいんですけどね…)
そんな私も、新人のころは薬剤の開始日と量をよく間違えました…
ダブルチェックで、先輩に気付いてもらい、重篤なことにはならなかったのですが、気を付けていても薬のミスは本当に多かった…
新人のころの対策として、開始日を間違えるのでカレンダーを持ち歩いたり、駅員さんレベルの指差し声出し確認をしていました。
それだけしても、自分に自信がなくて、ダブルチェックの人に「私が出したので、いつもより慎重にチェックしてください…すいません…」とお願いもしました。
こんな私ですが、経験を重ねるごとに、薬剤のミスは減っていきましたよ。
いまだに絶対に間違えないという自信はありませんが、開始日や量をよく間違うという自分の弱点にも気づけたので、日付と量の確認は特にしっかりとする習慣が身についています。
新人さんは、ミスをする可能性が高いということを、先輩たちは知っていて、しっかりとフォローしてくれるはずです。
フォローしてもらえることに感謝しつつ、あなた自身も、しっかりと対策をしていきましょう。
そうすることで、インシデントを減らすことが出来ると思います。
新人さんだけでなく、経験のある医師や看護師もインシデント・アクシデントを起こすことがあります。
過去にあった重大なインシデント・アクシデントは?
ニュースなどでも大きく取り上げられたことのある、重大なミスとして、手術の患者間違いがあります。
同時刻に別の手術を予定していた患者同士を間違え、実際に手術をしてしまったという、最悪なケースです。
どこかのタイミングで、誰かが、気づくことが出来れば、このような事故にはならなかったわけですよね。
でも、誰も気づくことが出来なかった。まさに悲劇です。
患者さんは氏名や年齢などが記入されたネームバンドを着用しているはずです。
口頭確認だけではなく、ネームバンドでの確認を行う習慣があれば、結果は変わっていたかもしれませんよね。
手術つながりで、手術部位の間違いが起こったというケースもあるんです。
下肢の左右の間違いが起こってしまったんだそうです。
主治医が手術をしたにもかかわらず、このようなアクシデントが起こっています。
めっちゃ怖いケースですが、私たち医療者は他人事ではないですよね。
他者の失敗を自分が繰り返さないように、知識として知っておきましょう。
病棟でよく注意喚起していることのひとつに、インスリンの単位・使用するシリンジを間違えないようにすることがあります。
ヒューマリンR4単位と4mlでは量が全然違いますからね!
ピンとこないなら、病棟にあるインスリン用シリンジと通常用を比べてみてください。
量の違いにぞっとしますよ。
患者さんが低血糖で亡くなる可能性もゼロではありません。
私がぴちぴちの新人の時、まだインスリンという単語と、学生の頃の知識しかなかったころは、先輩に注意喚起されても、具体的に何を注意すべきかよくわからなかったんですよね。
単位に注意!シリンジが違う!とは、何となく知っていましたが、実際に何をどのように使用するかは、知りませんでした。
その後、先輩が手取り足取り教えてくれて、量を間違えた時におこるリスクや対応についても指導してくれました。
知識、実際のもの、リスク、対応をきちんと理解しておかないと、看護師として、お薬や処置はするべきではないと思います。
これは、新人さんだけではなくて、指導する先輩看護師の責任でもあります。
わからないことは、しっかりと先輩を巻き込み、不安なことは一人で判断したり、行動するのではなくて、まわりに呼びかけましょう。
先輩が忙しそうで、話しかけずらくても、インシデントを発生させる方が余計な時間がかかります。
5分の確認作業と、1時間の残業なら、あなたはどちらを選びますか?
もちろん、5分の確認ですよね!
一人で抱え込まず、他のスタッフを巻き込みましょう!
お薬だけではなくて、患者さんの転倒転落も多いですよね。
対策をしていても、その対策を無視して転倒する患者さんは多くいます。
以前の病院で、離床センサーの患者さんをトイレ誘導し、トイレをしている2分ほどスタッフが離れてしまい、トイレ内で転倒した事例がありました。
そして、最悪なことに、骨折してしまい、患者さんは長期の入院となってしまいました。
たった2分、患者さんのそばを離れず、側にいるだけで防げた事故なのに、別の患者さんからのコールに気を取られ、離れてしまったのです。
冷静に考えれば、どう行動すべきかは分かりますが、仕事中だと判断力が鈍るときがあります。
目の前の患者さんの安全を第1に考えて、行動するのがいいですね。
他の患者さんのコールは、別のスタッフに対応してもらえばいいのですからね。
他にも、インシデントや対策についてもっと知りたい人は、厚生労働省が発表しているインシデント一覧があるので、調べてみてください。
どこの病院も、似たようなインシデントがあるようで、考えさせられますよ。
まとめ
新人看護師のインシデントで多いのは、薬剤関係でしたね。
新人さんはこれからたくさんの経験をしていくと思います。
いい経験かもしれないし、失敗かもしれない。
しかし、その経験が今後のあなたの看護師人生に役に立つときが来ると思います。
しっかりと、対策をして、まわりを巻き込みながら成長していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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