iPS細胞を目に移植?目の難病患者への実施を申請!

看護師向け記事

看護師のyukinoです。

今後の、再生医療や様々な疾患の治療のために、期待されているiPS細胞。

このiPS細胞を使用して、実際の患者さんの治療を行うということが話題になっています。

どのような難病に対して移植されるのか、そもそもiPS細胞って何?ってことなどについて、お伝えしていきます。

iPS細胞を難病患者に移植する申請

神戸市立神戸アイセンター病院と理化学研究所などのチームが、難病である網膜色素変性症の患者さんに、iPS細胞から作った視細胞を移植したい!と、大阪大の委員会に申請したことを発表しました。

網膜色素変性症は、遺伝性の疾患で、暗所で見えにくい・視野が狭くなるなどの症状があります。

日本国内の患者数は、約4万人と言われていますが、治療法はない状態です。

そこで、iPS細胞の活躍が期待されているんです。

iPS細胞から視細胞の元になるものを作り、患者さんの目に移植することで、目の中で視細胞へと成長するんです。

そして、視細胞が視神経とつながることで、病気の進行を遅らせたり、治療が出来ると期待されています。

申請が通れば、来年度に移植を行う予定だそうです。

いい結果になるといいですよね!

未来的な治療です!
治療法がない難病で悩んでいる方にとって、希望ですよね。

そんな、期待の星であるiPS細胞ですが、そもそもどういったものなのでしょうか?

実はあまり知らない…って方は、簡単に説明していますので、読んでくださいね。

iPS細胞ってなに?

iPS細胞が誕生したのは、2006年です。

京都大学の山中伸弥教授が2012年に、ノーベル賞を受賞してとても有名になりましたね。

iPS細胞は日本語で、人工多能性幹細胞といいます。

人工的に作っている細胞なわけですが、1から作っているわけではなく、動物の体の再生可能な細胞を使って、作られているんです。

どこの細胞から作られているかご存知ですか?

それは、皮膚なんです!

皮膚って、とても再生能力が高い細胞なので、注目したわけですね。

この皮膚の体細胞に、少数の因子を導入し、培養することで、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力無限に増殖する能力を持つ、多能性幹細胞に変化するのです。

このiPS細胞は、再生医療新しい薬剤の開発に活用されるようです。

他にも、糖尿病患者さんの血糖値を調整する細胞を移植することで、血糖コントロールが出来るようになるなど、多くの場面での活躍が期待されます。

正常に臓器が機能しなくなった場合に、iPS細胞から作った適切な細胞を移植することで、機能が復活する可能性があるってことですね!

この細胞って、すべての年代に適応するのでしょうか?

また、臓器を作り出すことってできるのでしょうか?

年齢は?臓器は作れる?

様々な治療に活用できると言われているiPS細胞ですが、すべての年代の人に適応するのでしょうか?

答えは、適応するんだそうです。

研究チームによると、6~81歳の様々な年齢の日本人の皮膚細胞からiPS細胞の作製に成功しているんです。

しかも、能力的に問題もなかったそうですよ。

研究者の方々ってすごい研究をしているんですね。
感謝と尊敬。

あと、臓器は作れるかということですが、小さな肝臓を作り出したことがあるそうです。

しかし、人間の臓器のサイズのもので機能するというものはできたという報告はないです。

細胞ってとてもとても小さなものですよね。

この細胞を立体的な臓器として作り出すことは、極めて困難なことです。

今後、3Dプリンターなどの技術などを組み合わせて、人間の体に適応するような臓器を作り出すことができるかもしれないと言われています。

もしそんなことが出来たら、どれだけ多くの人が救われるんでしょうか。

多くの方が、期待し、注目する理由が分かりますね。

以前、ALSの患者さんと関わった時に、「iPS細胞だけが生きる希望なの」と、唯一少しだけ動く左の人差し指でPCに打ち込んでくれたことがありました。

人工呼吸で呼吸をし、自分では動くことが出来ず、意思疎通をすることも難しいALSの患者さんでした。

その時、私に出来ることは、できるだけ苦痛がないように、彼女の表情を見ながら、ケアするしかなかったんです。

そんなALSなどの難病にも治療法があれば、彼女のような想いをする方が減るのかもしれませんね。

新たな治療法が、多くの人を救うようになる日は、近いのかもしれません。

まとめ

iPS細胞の実用化まではまだかかるかもしれません。

しかし、確実に技術は進化しているようです。

今後、多くの患者さんを救ってくれることを期待して、待っていたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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