看護師として老健で働くと?仕事内容などお伝えします。

看護師のyukinoです。

普段は病棟勤務の私ですが、老健(介護老人保健施設)で働いた経験があります。

その時の勤務内容やどんな利用者さんがいたかなどについてお話しできたらいいなと思っています。

老健ってどうなの?と思っている方の参考になればと思います!

看護師の老健での仕事内容は?



私が勤めていたところは、1フロア約50人入所していました。

基本的に満床。

約50人の利用者さんを看護師2名で診ます。

…結構きつそうですよね。
でも、介護士さんとの連携があるので、意外と大丈夫でした!

1日のスケジュールは、看護師1、2で業務分担します。

看護師1は午前中に処置(軟膏塗布、褥瘡処置、点眼、浣腸など)します。

午後からは介護士とともに入浴介助を行い、入浴介助が終われば翌日の準備(処置道具の滅菌、ガーゼ準備、便秘の利用者さんの内服準備など)をして終礼をして業務終了でした。

看護師2は午前中、医師の回診に同行し医師と情報共有する。そして、体調不良者のバイタルチェック、喀痰吸引、状態観察。

経管流動食の利用者さんの口腔ケア、PEGから経管流動実施し、経口摂取の方の昼食の食事介助(特に嚥下状態の悪い人)をします。

午後は、その日入所する利用者さんや家族への対応、内服準備をして終了でした。

ざっと書きましたが、こんな感じです。

病院だったら処置をしたら担当の看護師が施行から記録まで、一人でするので、負担が大きく感じることがあります。

老健だと、例えば浣腸することを事前に介護士と情報共有しておくことで、浣腸を施行するのは看護師。おむつ交換、便の観察、記録は介護士。というように分担していたので48人に余裕をもって対応できていました。

フロアによっては入退所が多く、1日に5件退所、7件入所など大変な日もありました。

が、利用者のほとんどが再利用の方だったこともあり、ご家族も職員も普段との変更点のみ確認するようなかたちでした。


老健で実際に働いてみてどう?



実際に働いてみて、肉体的、精神的にすごく楽っていうのが感想です。

たぶん、私が行った老健の職員のレベルが高かったのも大きな理由だと思うのですが、本当に働きやすかったです。

看護師、介護士が楽しそうに利用者さんと会話したり、レクリエーションをします。その中でいつもと違うことろはないかを見ています。

利用者さんとゆっくり話し、関われたことは、私にとって初心を思い出すとてもいい機会になりました。

そして、老人がより好きになりました。


認知症フロアがあって、9割方が認知症の老人でした。

元々、老人は好きだけど、認知症対応は苦手でした。
記録やほかの業務をしたいのに、何度も同じ話はするし、こちらがイライラしてしまって…

ということを老健の先輩看護師に相談すると「ただ、相手の目を見て、話を聞きながら相槌を打つだけでいい。」とアドバイスをもらいました。

ある日、不穏な状態になった認知症の利用者さんの対応の時、アドバイス通りにしました。時間はかかりましたが利用者さんは、穏やかな表情に戻りました。

一人の利用者さんに時間をかけられる環境がとても嬉しかったです。
記録やほかの業務に追われることなく、利用者さんと関われる環境。
とてもストレスフリーでした!

老健の夜勤の様子について気になったらこちらの記事もチェックしてみてください。
看護師の老健での夜勤の仕事内容は?


バリバリの医療現場で働きたい!と思っている方からしたら、つまらない現場かもしれません。

老人好き!利用者さん一人一人に関わりたい!寄り添いたい!という方には老健などの施設系看護師がお勧めだと思ます!

 

病棟との大きな違いって?



病院だと患者さんに異常があった場合、医師に連絡し、医師に診察してもらい、医師の指示で行動すればいいですよね。

しかし、老健には医師は常駐していません。

基本的に日勤、日によっては半日しかいないこともありました。(連絡すればいつでも来てくれますが、超緊急時しか連絡しにくい…)

なので、異常事態が起こった場合、看護師が対応しなければいけません。(医師には事後報告なことも)

よくあったのは転倒して、皮膚が剥離した時の処置です。

恥ずかしながら、数年病棟で看護師をしていましたが、「皮膚どうしたらいいの?」「軟膏はこれでよかったよね?」「処置あってる!?」と焦ってしまいました。

医師の指示の元、処置しなければいけないですが、すべて医師任せで、きちんと考えられていなかったと思いました。

改めて、軟膏について勉強しなおしました。笑


他には、誤嚥し窒息している利用者さんがいる!と施設併設のデイサービスから連絡があり、飛んで行って処置したり…

食欲低下している利用者さんに栄養補助食を提供するかなど、栄養士が判断していたことも、介護士と相談しながら、看護師が判断していました。(摂取した食事量を見て、トータルカロリーを考えて…)




私が考える病院と老健の大きな違いは、医師が常にいるわけではないので、「基礎的な医療知識がないと、何もできない」です。

高度な医療は不必要な現場です。その分、基礎の基礎的な当たり前の知識がないと利用者さんの異常にも気づけないです。
利用者さんを危険にさらすことになってしまいます。

そして、医療的な判断が必要になった時、介護士が看護師に判断を持てめてきます。なので、看護師自身に判断力がないと困ったことになります。

まとめ



老健での看護師の仕事内容についてお伝えしました。

高度な医療処置はほぼありません。病棟で勤務したことがある方なら、即戦力だと思います。

利用者さんと関わる時間は多く、寄り添う看護ができる職場です。

その分、基礎的な医療の知識をしっかりと持って、異常の早期発見ができ、対応ができるようにしないといけないです。



今後の働く場所の参考になればうれしいです。
読んでいただき、ありがとうございました!

コメント

  1. […] あとは、施設なんかがあります。 看護師って老健でなにするの? […]

  2. […] 老健で勤務したことがあるので、どんな感じか気になったら下の記事を読んでみてくださいね。 看護師として老健で働くと?仕事内容などお伝えします。 看護師の老健の夜勤内容は?仮眠は取れる? […]

  3. […] 看護師として老健で働くと?仕事内容などお伝えします。 看護師の老健の夜勤内容は?仮眠は取れる? […]

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